須田良規プロに会ったことがある

僕がメンバーという職の存在を知ったのは麻雀を覚えた中学三年から1年経って高校帰りに立ち寄ったブックオフで立ち読みした東大出身の麻雀プロの須田良規さん原作の東大を出たけれどが最初だったと思う。なんというか世の中にゃあこんな職業もあんのかぁ・・・とぼんやり思ったのを朧気ながらも覚えている。正直その時の僕は既に麻雀の暗黒面に片足の指先位は突っ込んでいたと思うので好きな麻雀ができてしかもお金がもらえるってなんじゃそりゃ?!と訝しく思いながらもかなり心惹かれていたのも覚えている。けれど流石に既に高校生という事もあるし、作中にもところどころ描写されているように雀荘のメンバーという職業が控えめに言っても世間的には褒められたものでないという事がわかるくらいの良識は持ち合わせていた。というかそもそも日本はとりあえず建前上は法治国家だしね。だからこそわざわざ日本の最高学府卒業とこの国ではこれ以上のプラチナチケットは少ない特権を放棄してまで麻雀に傾倒している須田さんに少なからず興味を持った。

その二、三年後くらいに僕はこの須田先生と東京の点5の雀荘で会ったことがある。須田先生は麻雀プロとしてゲストで来店していた(もしかしたら出勤だったかも?)須田さんに初めて気づいたときは僕が打っていた時にメンバー側のカウンターで煙草をふかしていた。なんというかあくまで個人的な印象だが特に強いオーラとか覇気みたいのは全く感じないのだが一度写真でも見たことがある人なら一目見れば一瞬で気づくと思う。実際僕はすぐに分かった。多分普通の人生を普通に暮らしている人だったらその人の交際範囲内ではあんまり見かけないタイプの印象を持つ人だったと思う。

気づいてから20分くらいして対面に座っていた客が抜けてその席に須田さんが座った。下家にいたメンバーが「銀路さんは須田さんって知ってます?」みたいな感じで話を振ってくれて「東大を出たけれどの」作者の方ですよね?みたいに返した。それに常連風の上家の客も参加してきて須田さんも相槌を打っていた。そしてつい一か月前くらいに「東大を出たけれどの」新装版を買っていたことを思い出してその旨を須田さんに告げると「ありがとうございます、本持ってきてくれたらいつでもサインしますので」とおっしゃってくれた。それ以外に特に印象的な会話はしていないが思っていたよりも気さくな人だなという印象は持った。ちなみにその局は東二局で僕がハコって終わった。

結局それ以来まだお会いする機会もなくサインは頂けていない。